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M構造、T構造、H構造 頭文字で覚える構造級別と火災保険料

こんにちは!
karin-house(かりんはうす)の広末です!
いつもスタッフブログをご覧いただき、ありがとうございます。

 

今回は、「構造と保険料」についてです!

みなさんは建物の構造や種類によって、火災保険料が変わるってご存知でしたか。
火災保険では、建物の構造級別により保険料が計算されており、契約にあたり建物の構造を正しく把握する必要があります。
ここでは、構造級別と火災保険料の関係について、分かりやすく解説したいと思います。

 


M構造、T構造、H構造って何?
火災保険料のパンフレット等を読んでいると出てくる「M構造、T構造、H構造」の文字。一体これって何なのか、疑問に思われたことはありませんか?
答えは以下の通りです。

 

< M構造 >
マンション構造

 

< T構造 >
耐火構造(鉄骨造住宅など)

< H構造 >
非耐火構造(木造住宅など)

 

M(マンション)、T(耐火)、H(非耐火)の頭文字だったんですね。
この分け方のことを「構造級別」と言います。
要は「火災リスクの大小」を表すもので、火災保険業者はこの級別を参照して火災保険料を決めるのです。
一般に、以下のような考え方となります。

 

火災リスク
M構造(低い) < T構造 < H構造(高い)

火災保険料
M構造(安い) < T構造 < H構造(高い)


T構造・H構造で火災保険料はどれくらい変わる?
火災保険料は一般的に火災リスクの低いM構造が安く、T構造は中くらい、H構造が高くなりますが、構造級別による火災保険料の差はどれくらいあるのでしょうか?
前提として、火災保険の適用範囲は非常に広いです。
契約内容によっては、火災以外の自然災害や盗難などでも保険が利用できる場合もあります。


詳しくは以下のページで説明しています。
・浸水被害と雨漏りも火災保険でカバー!でも支払い要件に要注意です!


実際は火災保険の適用範囲のうち、どこまでを保険の適用対象にするかによって火災保険料は大きく変わってきます。

 

ここでは単純化のため火災・風災のみを保険対象にするとしてみてみましょう。

例えば、2015年の基準で、補償額1,500万・10年契約長期一括払い・30坪の住宅の場合
・H構造 → 各社77,000円〜140,000円
・T構造 → 33,000円〜67,000円
となり、大体の傾向としては、T構造とすることで40%程度安くなります。

 

減額分は10年間で数万円というレベルですので、T構造にすることのメリットは保険料という間接的なものより、耐火・防火性能という直接的なものの方が重要と言えます。
同じT構造でも性能には差がありますから、外壁・柱・梁・軒裏といった各部位の防火性能についてしっかり打ち合わせ、予算内で火災に強い家を建てましょう。

火災保険料の減額は、その初期費用を補うものと考えるとよいでしょう。
次回の記事では、準耐火構造の性能に差が出てくる「45分準耐火構造」と「1時間準耐火構造」の違いについて解説します。

 


一戸建て住宅はM構造・T構造・H構造どれに分類される?
まず、一戸建てはT構造かH構造のどちらかに分類され、M構造の一戸建て住宅はありません。
M構造とはマンション構造のことですので、共同住宅であることが条件に含まれているからです。
一番火災保険料が安くなるのはM構造ですが、一戸建てでは当てはまりませんので、火災保険料のコストを考えて家を建てるとなると、T構造の家を建てることになります。


T構造の家は以下の条件のいずれかを満たす必要があります。

条件1. コンクリート造住宅や鉄骨造住宅のような耐火建築物であること
コンクリート造住宅や鉄骨造住宅であれば、火災に強い耐火構造となるためT構造に分類されます。
そのため、コンクリート造住宅や鉄骨造住宅をお考えの方であれば、火災保険のコストを考えて家の設計を考える必要はありません。

条件2. 省令準耐火建物であること
木造住宅は基本的にはH構造に分類されますが、省令準耐火建物であればT構造の判定を受けることができます。
詳しくは次の段落で説明します。

 


木造住宅でもT構造になる省令準耐火建物って?
省令準耐火建物とは、「外部からの延焼防止」「各室防火」「他室への延焼遅延」の対策が講じられた住宅と認められたものです。
省令準耐火建物の基準を満たした木造住宅であれば、T構造と認定されることができます。
省令準耐火建物として認定される工法は様々ありますが、住宅金融支援機構のページでリスト化されています。
省令準耐火構造の住宅とは - 省令準耐火構造として機構が承認した住宅または工法:長期固定金利住宅ローン 【フラット35】

火災に強い家を建てようとすると、どうしても通常の家を建てるよりも初期費用がかかってきてしまいます。
火災保険料(ランニングコスト)の低減は、火災に強い家を建てるための費用の負担を少しだけ肩代わりしてくれるものと考えると良いでしょう。
火災保険は長期契約になりますので、長い目で見るとT構造とH構造ではかなりの差額が発生します。
もちろん、火災に強い家を建てることは、代わりの効かない人命を守ることに直結します。
万が一の際に人命を守ることのできる、火災に強い家を建てるなら、ぜひR+house岡山東備までご相談ください。